更年期には自律神経のバランスが乱れてさまざまな不調が起こりがち。そんな時にはお風呂にゆっくりつかって副交感神経をはたらかせましょう。なんと野生のニホンザルも温泉に入ってストレス解消しているんだそうですよ。

 

仕事に家事、子育て、親の介護などストレスがかかりっぱなしの更年期。心や体がストレスを受けつづけると交感神経が優位になって自律神経が乱れっぱなしに。自律神経の乱れは更年期症状を引き起こすばかりか、血圧や血糖値の上昇、免疫機能の低下など重大な病気の引き金にも。交感神経を落ちつかせて自律神経のバランスを整えましょう。

 

入浴がなぜ良いのか

私たちは、眠っているときやリラックスしているときには「副交感神経」がはたらき、活動しているときやストレスを感じているときには「交感神経」がはたらいています。

 

「交感神経」と「副交感神経」を相互に作用させることで心身の機能を正常に保っているのが「自律神経」です。ところが日常生活のストレスに加え、更年期には自律神経のバランスが乱れがちです(更年期の基礎知識)。

 

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更年期症状緩和に入浴が良い理由は……

 

【副交感神経がはたらいて自律神経のバランスが整う】

ぬるま湯にゆっくりとつかることでリラックスして、副交感神経がはたらきます。副交感神経がはたらくことで交感神経がおさえられて自律神経のバランスが整います。

 

 

【副交感神経がはたらいて女性ホルモンが全身に運ばれる】

副交感神経がはたらくと、筋肉がゆるんで毛細血管が広がり、全身の細胞一つ一つに酸素や栄養素が届けられ、体の修復・再生がおこなわれます。女性ホルモンもこうして全身の細胞に運ばれます。

 

 

【寝付きが良くなり副交感神経がはたらく時間が長くなる】

ぬるま湯に10分間程度つかると体の深部体温が適度に上がり、入浴後に適度に下がることで寝付きが良くなります。質の良い睡眠が十分にとれれば副交感神経がはたらく時間も長くなり、体のすみずみまで酸素・栄養・ホルモンなどが届けられ、十分な回復が得られます。7時間睡眠が理想だそうです。

 

 

【ここでQ&A】

Q.ぬるめのお湯とは何度のことでしょう?

A.人体の温度よりもやや高い38度~40度ぐらいのことをいうそうです。

 

どうせなら電気も消してしまおう

せっかくのリラックスタイム。どうせなら最大限に副交感神経をはたらかせたい。でも、明るい光の下だと十分にリラックスできないそうです。ならば電気も消してしまうのがおすすめ。浴室の電気を消して洗面所だけつけておけば、真っ暗にならなくて安心です。暖色系が◯。

 

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入浴剤の香りでリラックス

リラックス効果のある入浴剤。副交感神経をより優位にしてくれます。よい香りに包まれながら目を閉じて温かいお風呂につかる……考えただけでも十分ストレス解消できそう。

 

香りのおかげで自然と深呼吸になることもいいみたい。深呼吸をすることで副交感神経のスイッチが入ります。ストレス過多な更年期には呼吸も浅くなりがちだから、ぜひ入浴剤の香りを活用してください。

 

私が長年愛用している入浴剤。香りがとっても良くて長続きするんです。風が吹くと自分の体からフワッと香るのも気に入っています。加齢臭防止にも(笑)

 

アユーラの贅沢バスタイム「メディテーションバスα」

 

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頭皮の筋肉を柔らかくして髪のハリ・ツヤを取り戻そう

更年期には、「天然の美容液」ともいわれる女性ホルモン「エストロゲン」が減少するせいで、肌や髪の潤いも不足がちに(更年期の基礎知識)。

 

そのうえ頭皮の筋肉が凝り固まっていると栄養がしっかりと届かないので、ハリ・ツヤのない不健康な髪に。さらには抜け毛や白髪の原因にも。マッサージで頭皮を柔らかくしましょう。顔の肌つやも良くなりますよ。マッサージ中も副交感神経がはたらきます。

 

 

入浴タイム以降は考え事はやめよう

考え事をして頭をつかったり不安になったりすると交感神経が優位にたってしまいます。ON・OFFを切り替えるつもりで、入浴タイム以降に考え事をするのはきっぱりとやめてしまいましょう。

 

40年以上も共に歩んできた自分の体ですし、まだまだ先は長いのですから、「自律神経すらも自分でコントロールする」気持ちで、更年期の体をいたわってあげましょう。

 

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